現代の日本のタブーは、お金と性と言われています。
ですが、これは明治以降の話。
江戸時代までは、お金も性も、もっと大らかで、固定観念のないものでした。
まず、お金については、明治政府が武士道の精神を日本人に教育したことにより、
「殿様の禄はありがたく頂戴するが、商人のマネはできない」という
強い固定観念が植え付けられました。以降、現在まで続いています。
江戸時代は、一般庶民も普通に「お金がたくさんあるのはいいな」と思い、
お金持ちに対しても偏ったイメージを抱かずに、
豊かであることを普通に望んでいたことでしょう。
性についても同様、明治維新でもたらされた西洋文明、特にキリスト教の影響が大きく、
性は「はしたないこと」というタブー視、固定概念がここで植え付けられ、
今に至ります。
一方、江戸時代まではどうだったかというと、
性は人間の生きる営みのひとつであり、暖かさや愛おしさを伴った概念だったようです。
春画も「笑本」と呼ばれるくらい、男女が一緒に見て楽しむものでした。
現代の卑猥なイメージとはまったく違いますね。
タブー視して、抑圧すればするほど、犯罪も増えるでしょう。
私が知る中で、性的虐待を受けられた方の人生ほど、壮絶なものはありませんでした。
そのくらい力のあるものだと思います。
さて、
そろそろ私たちは、タブー視を取り払い、
新しい概念をつくりだしてもよいのではないでしょうか。
